所長として、建て主の建設予定地を下見しておくのは、当然のことではあるが、物件数も増え、すべての現場を訪れるのは非常に忙しく、難しくなって来た。

そんな中、唯一、行けそうな日は、日曜日。

行けば当然、1日仕事になってしまう。

まだ小さな娘がいるが、最近は、どこにも連れていってあげられていない。

 

そうだ!

少し早いが、季節はもう秋、秋と言えば、栗。

確かに当該敷地は栗の有名な産地である。

そこで、家族サービスと仕事の両立ということで、栗拾いへ出発!

妻にはまさか予定地を見に行くついでになんて言っていない。

「目的地に着く前に、ちょっとこっちの方に景色のいいところがあるって聞いてるから寄ってもいい?」

ということで、何やら小高い丘で一休み。

まあ、確かに景色はそれなりだけど、絶景スポットというほどのものでもない。グーグルアースでネットで見ていたよりも高低差が大きいし、水路も走っていることが分かった。

あちらから、こちらから、敷地の写真を撮りまくっている夫の姿に、さすがに妻も気付いてしまうのです。

「あなた。。。もしかして。。。仕事のついでに来たんじゃない?」

「。。。。。。。。。。。。」

やっとの思いで、栗園に到着。

やはり少し時期が早いため、いろいろ問題もありました。

じゃあ、今から拾ってもらうからと、オジサンがおもむろに籠の中に入っていたいがぐりを地面にばら撒くのです。

さらに、その量も少ない。

さぁ、拾って!

子どもの前ですから、怒るに怒れません。

それでも栗は美味しいのです。

家族でともに過ごした時間がそこにはあるのです。

続く。