今もアベノミクスは、施工会社にとってはまだまだ追い風です。しかし、設計事務所には、全国的に一服感が出ているように思います。それ故に事務所は、暇かと言えば、逆に建設コストの高騰のあおりを受けて、思うように設計できないばかりか、一旦固まった計画の設計変更やVEを迫られ、まだ昨年度の仕事を引きずっているところも少なくありません。

このように、今年度の仕事をこなせていないばかりか、来年・再来年に向けた案件を発掘できていなかったりしています。
また、突然発生しがちなコンペ・プロポーザルにも経営(売上・利益)に心配することなく、集中して取り組みたいものです。
そこで、今回の勉強会では、次の2つを中心に取り上げさせて頂きます。

1つは、介護分野への取組みです。来年27年度から第6期の介護保険事業計画が始まります。この計画は27・28・29年度中に各市町村で特別養護老人ホーム、グループホームなどをどれぐらい増やすかを明確にするものです。
つまり、必ず施設が建つことを意味します。だからと言って、来年度に入ってから動けばよいかと言えば、決してそうではありません。今年度中に計画が策定されるので、開設を希望する法人の意見収集が始まっていたり、さらに早い自治体ではこの夏に整備の公募が開始しています。そこで、この明らかな建築案件に対し、今から各設計事務所も動く必要があります。そして、案件を自身の手にし、よい設計、建築に繋げるかがポイントになります。

なお、今回は、特別に介護ベッド総数全国第9位で拡大されている介護事業者の“株式会社さわやか倶楽部(ウチヤマホールディングス東証2部)様”より、「最新の介護施設経営」と「全国各地の設計事務所との上手な連携方法」について併せてご講義いただきます。

そして、もう1つが保育分野への取組みです。
こちらも来年27年度から“ 新 子ども子育て支援制度 ”によって、本格的に保育園・幼稚園の認定こども園化が進みます。特に幼稚園では、厨房・調乳室・沐浴室が無い園が多く、その機能強化が必要になるため、建築が発生します。
また、ちょうど開設から30年~40年経過している園が多く、耐震やアスベストの問題も含め、建て替えの時期を迎えていることもあります。さらに、古くなった公立の保育園・幼稚園の統合や民営化の動きが活発化します。こちらも上記の介護施設と同様に確実に建築ニーズが発生し、その整備が進みます。

そこで、これらの時代の変化にいち早く対応され、よりよい建築を創り上げている弊社の支援先の設計事務所様に、その取組み事例を特別に発表していただきます。

Ⅰ.先代から突然のバトンタッチを余儀なくなされた設計事務所の、2代目所長が取った医療福祉特化戦略とは?
㈱ユーエス計画研究所(愛知県)代表取締役 繁野民輝氏
◇時流適応・力相応一番主義の医療福祉特化戦略とは?
◇100床、70床と毎年、さわやか倶楽部様から大型介護施設の依頼を受ける理由

Ⅱ.日本一のオペレーションで東証1部を目指す介護事業者の行っている
全国の設計事務所との連携手法とは?
㈱さわやか倶楽部(福岡県) 取締役 吉岡 信之氏
◇北九州を拠点に北海道から九州まで展開。なぜ、私たちの介護が行政から選ばれるのか?
◇設計事務所とどのように連携しているのか?

Ⅲ.介護施設の公募サポート23施設中、18施設の当選、保育施設の公募サポート17園中、10園の当選、その秘訣とは?
㈱渡辺有規建築企画事務所(栃木県) 代表取締役 渡辺有規 氏
◇日本一勉強する設計事務所を目指す経営とは?
◇高まる設計力、コンサルティング力と介護・保育へのアプローチとは?

8月30日(土)11:00~17:00(終了後、懇親会あり)

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