無目的が目的になる建築展
ニュース, 設計事務所 コンペ・プロポ
7月19日(土)の紀尾井清堂は、ものすごい人の数でした。
無目的で計画された建物に、明確な目的を持って、ここまで多くの人々が集まる。
こんなにも建築を愛する人々が大勢集まるのは凄い!

建物はもちろん素敵なのですが、なんと言っても内藤先生の手帳は、
プライバシー尊重の時代に逆行し、見ちゃダメなものだけど、見て良い。
でも写真は撮ってはダメ。
他人が見た後に私が見る。私が見た後に、また他の人がまた見る。
見ず知らずの人と一緒に見てしまう。
コピーと言えど、そんなに乱暴に触らないで!と言いたくなる人もいる。
片想いの人の大切なものを勝手に盗み見るような不思議な感じ。
それも違う。見られるために、わざわざ複製され展示してくれているのだから。
とにかく変な気持ちになった。

『徳島県立新ホールで当選した石上さんの過激な案は、やはり面白かった。
アイデアは良いのだが実現するにはいくつもの高いハードルがあるだろう。
こちらの方は歳なのかも知れない。
予想される難しさの方が先に気になってしまう。
経験が災いして案の組み立てが知らない間に守りに入っている。』
こんな感じの文章まで見せていただいた。
さらに、
『50年あれば、なんでも出来る
大切なことは伝わりにくい。
わかりにくさ。体験するしかない
スライドウソ。雑誌もウソ。建築は持ってこれない。』
虎屋さん本店も近くなので、見学の後に是非、訪れていただき、今後の提案を良く練った餡を食べて、さらに良く練ってから提案いただくと良いと思う。
支援先の設計事務所の皆さんも数多く訪問されていますが、基本的にコチラの施設の開館は、火・木・土のみ。しかも10時~16時まで。知らずに訪問するとせっかくの機会なのに、外観だけになってしまいます。時間は有効に使ってください。会期は9月30日まで。