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設計事務所の営業手法

「設計事務所の営業」と言えば、やはり「役所への名刺配り」と「飛び込み営業」がすぐに思い浮かぶのではないでしょうか?

まず、「役所への名刺配り」ですが、市役所や町役場で担当窓口の受付けに名刺入れ(箱)が設置されているところが未だに多くあります。
置いてある」ということは、そうです。入れる必要があるということです。

よって、営業スキルや技術力の低い事務所は、そこに入れに行く必要があります。

こう書くと、本当に名刺のみ入れる方がいらっしゃるのですが、名刺を箱に入れに行くのは、あくまで担当者が居ない、話をする方が留守だった場合です。誤解の無い様にお願いします。エリアを決めて、1日10件、20件、名刺を配り歩くだけならできますが、それでは仕事をしているとは言い難いのです。アポイントも取らずに自分のペースで、スケジュールも決めずに行かれる自称営業マンが多いのが現状です。

毎月や2か月に1回は、第一週の火曜日に訪問するなどとルールを決めることが重要です。

「そう言えば、最近、行ってないから行っておこう。」などとやっていると指名から外されてしまう可能性もありますのでご注意ください。

続いて、2番目の「飛び込み営業」は、スキルとスピリットの両方が必要な非常に高度な営業手法です。

よって、これを行うことにより数字を稼げる人には2種類います。

1つは、地元でそれなりに実績がある組織的な事務所です。実績があるので、回ってさえいれば、指名や入札のチャンスを得られます。

もう1つは、営業スキルが高い方のいずれかです。

しかし、現実としては、飛び込み営業をしようと思うぐらいの事務所の場合は、実績が大して無い状況だと思いますし、つらいだけ。こんなことをしても数字なんて上がる筈もない。そんなふうに思いながらお役所の名刺置きのついでに気が向いたら飛び込んでみているなんていう人が多いと思います。

また、春には多くの会社で新入社員が入社し、その最初の登竜門として経験のために飛び込み営業をする会社もあります。
ところが、はじめての営業で、大して業界知識やノウハウを身につけてもいない状況では、きちんと話を聞いてもらえないことがほとんどであり、数字に結びつくようなこともありません。
社会というのはこんなにも厳しいものか?こんなことで会社に貢献できているのだろうか?自分はこんなことのために就職(転職)したのでは無い。と人生に疑問を抱きながら飛び込みを続ける人も多いと思います。

一昔前の屈強な営業マンは激減し、苦労し入社した会社をあっさり辞めてしまう若者が増えているなどと、現在を悲観し、嘆くばかりで、昔の自分はその屈強な営業マンだったと自慢ばかりで、今は飛び込みなんてやっていない上司がほとんどです。

そもそも、飛び込み営業をやって、本当に儲かるのでしょうか?

一度に獲得できる顧客と受注額を比較すると恐ろしく効率悪く、ほとんどの場合、飛び込み営業では大きく儲かることは少ない。と結論付けます。

しかし、これは基本です。

建築設計の場合は、違います。

飛び込み営業しないのは、もったいないのです。
何よりも飛び込みで得た顧客でも競合他社とコンペにならずに成約できるケースが多く、利益率も高い場合が多いのです。しかし、ここでいう飛び込みは、本当に見ず知らずのところに突然突撃訪問するというものではありません。

そのやり方とは、
1.飛び込みの前に調査を行う(電話で見込みの有無を確認する)
2.訪問相手が喜ぶような資料(情報)を準備していく (情報がなければ、作成してから伺います。)
3.本当に勇気を持って、訪問する(本当に行かない人が居る)
4.自社の良さを明確に説明できるようにしておく(ロールプレイング:予行演習しておく)
5.顧客が「見積りして欲しい」や「ひとまずセミナーに参加してみるね」などアクションを起こすことができるようにしておく
なお、飛び込みは回数を重ねないと効果があがらない。とか次回のアポイントを取ることを目標にするなどというのはナンセンスです。

はじめにさわやかな挨拶、そして、情報を聞いてもらいニーズを聞き出し、その場で大まかな提案ができること。 その上で、敷地を確認し、具体的な提案を何時お持ちするかお話できる。面談時間として1時間以上、会話が続かなければいけません。それぐらいの力量を高めなければ、お客様に失礼ですし、数字にはなりません。

実は、少し前まで飛び込み営業をおススメしていませんでした。

それは、営業マン自身が感じていることですが移動時間と交通費がかかります。特に建築は、車を利用しないと営業できない場合も多く、先の1時間超の面談が予定されるので、一日4,5件が限界です。

もちろん、何よりセミナー営業だけで十分な数字が上げられていたからでした。

なお、上記の1.の事前の電話で断られた先でも名刺を渡して顔を見せることで誠意を感じていただき、
(1)担当者を教えてもらえる
(2)訪問先の外部、内部、さらには運営状況まで実際に見ることができる
(3)資料を直接お渡しできるので、目を通してもらいやすい
(4)直接、担当者に会って熱意を伝えることができる
(5)取りこぼしの防止ができる
などたくさんのメリットがあります。

なお、上記に加えて、営業担当者は、営業目標、日報、ヒアリングシートなど、営業の基本的な業務を行うことはもちろん、営業会議で情報の共有をやることで、相乗効果が得られ、結果が出やすくなります。

また、飛び込み営業は、セミナー開催やホームページのリニューアルを行った上で、実践して欲しいものです。

コロナ禍では、ますます営業し難い状況が続いています。そのためにもより一層の努力が必要です。各事務所の状況に応じて色々な手を打つことができます。

良いものこそ、情報発信としての営業が必要です。

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